105I72

56歳の男性。妻に顔色が悪いといわれて来院した。1か月前から強い腰痛を自覚していた。眼瞼結膜に貧血を認める。心音と呼吸音とに異常を認めない。腰部に叩打痛を認める。血液所見:赤血球353万、Hb 10.8g/dL、Ht 33%、白血球3,600(好中球70%、単球2%、リンパ球28%)、血小板22万。総蛋白8.8g/dL。胸腰椎エックス線写真を別に示す。
診断確定のために必要な検査はどれか。2つ選べ
骨髄穿刺
血清LD測定
血漿粘稠度測定
血清免疫電気泳動
血清クレアチニン測定

解答: a,d

105I72の解説

中年男性の腰痛と高蛋白血症であり、多発性骨髄腫〈MM〉を真っ先に想起できねばならない。血球減少傾向なのも合致する。画像では腰椎の圧迫骨折が指摘可能。
a 正しい。骨髄穿刺にて異常形質細胞の増生をみる。
b 血清LDは高値が予想されるが、確定診断にはつながらない。
c 血漿粘稠度も亢進が予想されるが、確定診断にはつながらない。
d 正しい。血清免疫電気泳動にてモノクローナルに増加している蛋白を証明する。
e 骨髄腫腎のため血清クレアチニンは高値が予想されるが、確定診断にはつながらない。

正答率:77%

テーマ:多発性骨髄腫〈MM〉の診断に必要な検査

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