105I42

61歳の女性。頭痛と嘔吐とを主訴に来院した。1週前から頭痛と嘔吐とがあり、2日前から38℃台の発熱も加わった。既往歴に副鼻腔炎がある。来院時の意識レベルはJCS I-2。右半身の運動感覚障害、失算および失書を認める。頭部MRIの拡散強調横断像(A)と造影T1強調矢状断像(B)とを別に示す。
最も考えられるのはどれか。
髄膜腫
脳膿瘍
胚細胞腫
神経膠腫
転移性脳腫瘍

解答: b

105I42の解説

高齢女性の頭痛と嘔吐。画像にて後頭寄りの頭頂葉にring enhancementを認めることから、脳膿瘍が考えやすい。運動感覚障害、失算および失書も高次機能障害で説明がつく。
a・c ring enhancementを呈さない。
b 正しい。上記の通り。
d 神経膠腫のうち、膠芽腫はring enhancementを呈する。しかし、発熱など炎症症状が前面に出ることはない。
e 転移性脳腫瘍もring enhancementを呈する。しかし、やはり発熱など炎症症状が前面に出ることはない。

正答率:93%

テーマ:脳膿瘍の診断

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