105G48

5歳の女児。耳が聴こえにくいことを心配した母親に伴われて来院した。3か月前に感冒に罹患した。数週前からテレビの音を大きくし、呼びかけに応答しないことがしばしばあった。鼓膜写真を別に示す。
この患者のインピーダンスオージオメトリの型はどれか。

解答: e

105G48の解説

インピーダンスオージオメトリとはティンパノグラムのことである。簡単にいうと「外耳道にある圧をかけたときに鼓膜がどれほど動きやすいか」を示している。本問の鼓膜所見では滲出線と鼓膜の内陥とを認め、滲出性中耳炎と考えられる。
a 外耳道圧0mmH2Oでコンプライアンスも正常なので正常所見である。型はA型。
b コンプライアンスが振り切れている。鼓膜が動きすぎるということなので耳小骨離断症でみられるAd型である。
c 外耳道圧が陽圧となっている。鼓膜の内圧が高いということであるが、そのような疾患はみかけない。
d 外耳道圧が陰圧となっている。グラフの意味としては陰圧をかけると鼓膜が動きやすいということ。耳管狭窄症でみられるC型である。
e 正しい。陰圧でも陽圧でもあまり動かない状態。滲出性中耳炎のB型である。

正答率:80%

テーマ:滲出性中耳炎のインピーダンスオージオメトリの型

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