105G43

28歳の男性。息切れと空咳とを主訴に来院した。3か月前から体重減少と倦怠感とが出現し、1週前から息切れと空咳とを自覚している。身長172cm、体重54kg。体温37.6℃。呼吸数20/分。脈拍92/分、整。血圧96/62mmHg。口腔内に多発する白苔を認める。血液生化学所見:総蛋白6.0g/dL、アルブミン3.2g/dL、LD 384U/L(基準176~353)。免疫学所見:CRP 12.4mg/dL、β-D-グルカン118pg/mL(基準10以下)、HTLV-1抗体陰性。胸部エックス線写真で両側肺野に淡いすりガラス陰影を認める。
この患者の白血球分画で著明に減少している可能性が高いのはどれか。
単球
好酸球
好中球
好塩基球
リンパ球

解答: e

105G43の解説

28歳男性が息切れと空咳とを主訴に来院した。体重減少と倦怠感を認める。口腔内に多発する白苔は口腔カンジダである。免疫力が低下し、易感染状態となっているのであろう。β-D-グルカン陽性で胸部エックス線写真で両側肺野に淡いすりガラス陰影を認めることからニューモシスチス肺炎を想起し、AIDSによる免疫力低下を考える。
a 単球は感染症で変化しない。
b 好酸球はアレルギー性疾患で増加する。
c 好中球は細菌感染で増加する。
d 好塩基球は感染で変化しない。
e 正しい。HIVウイルスがCD4陽性Tリンパ球を破壊する。

正答率:83%

テーマ:後天性免疫不全症候群〈AIDS〉疑いの患者の白血球分画

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