105G29

現在の我が国の結核対策について正しいのはどれか。
BCG接種を生後6か月に達するまでに行う。
小学1年生の全員にツベルクリン反応検査を行う。
結核を診断した医師は7日以内に保健所長に届け出る。
接触者健康診断では初発患者の接触者全員に胸部エックス線撮影を行う。
結核患者の治癒率向上のためにDOTS〈directly observed treatment, short-course〉を行う。

解答: e

105G29の解説

a 2012年度まで、BCGワクチンの接種は生後6か月に至るまでに接種することとなっていた。しかしながら2013年度以降は生後1歳に至るまでの間に接種することと変更されている(標準的な接種は生後5〜8か月の間)。105回医師国家試験当時に本選択肢は正解であったが、現在では誤りである。
b 2005年4月からツベルクリン反応検査は省略され、全員にBCG接種を行うこととなった。
c 結核は2類感染症であるため、診断後直ちに最寄の保健所長を経由して都道府県知事に届け出る必要がある。
d 接触者には結核菌特異的全血インターフェロンγ遊離測定法〈IGRA〉を実施し、その陽性者を対象に胸部エックス線撮影を行う。
e 正しい。DOTSとは抗結核薬の飲み忘れを防ぐため、実際に医療者の前で患者に薬を飲んでもらうことである。治療率向上につながる。

正答率:70%

テーマ:結核対策について

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