105F20

58歳の男性。高血圧症で1年前から治療中。降圧薬によって血圧は一時改善したが、ここ2か月ほどまた血圧が高くなった。本日受診時に最近の降圧薬の服用状況について尋ねたところ「血圧の薬は飲んでいない」との返事であった。身長166cm、体重62kg。脈拍56/分、整。血圧162/110mmHg。心音と呼吸音とに異常を認めない。
この患者への医師の発言として最も適切なのはどれか。
「脳卒中で死んでも知りませんよ」
「降圧薬の副作用はとても少ないです」
「必ず処方どおりに薬を飲んでください」
「誰かに薬を飲まなくてよいと言われたのですか」
「薬を飲んでいない事情を詳しく教えてください」

解答: e

105F20の解説

コンプライアンスの悪い高血圧患者。
a 脅迫的な発言であり、好ましくない。
b 副作用は薬剤によるため、一概には言えない。また、副作用が怖いから服薬できていない、というわけでもなさそうだ。ピントがズレた発言と言える。
c 実際に処方どおりに飲めていないわけで、ほぼ無意味な発言。
d 誰かに言われていたとしても、言われていなかったとしても、本人の服薬に対する意識を改める必要がある。ピントがズレた発言と言える。
e 正しい。まずは患者の意見に耳を傾けること(傾聴)が重要だ。

正答率:100%

テーマ:医療面接

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