105D53

45歳の女性。多飲と多尿とを主訴に来院した。6か月前からコップ1、2杯の水を飲んでも、すぐにのどが乾くようになった。夜間に何度も尿意を催すため、睡眠不足になっているという。身長155cm、体重55kg。体温37.0℃。呼吸数20/分。脈拍72/分、整。血圧118/76mmHg。心音と呼吸音とに異常を認めない。腹部は平坦、軟で、肝・脾を触知しない。尿所見:尿量4,500 ml/日、浸透圧35mOsm/l(基準50~1,300)、糖(-)。
次に行う検査として適切なのはどれか。2つ選べ
視野検査
頭部MRI
状態特性不安検査
経口ブドウ糖負荷試験
甲状腺放射性ヨード摂取率測定

解答: a,b

105D53の解説

中年女性の多飲と多尿。たくさん飲んでるいるからたくさん尿が出るのか、たくさん尿が出るからたくさん飲まねばならないのか。ここが重要。夜間に何度も尿意を催すとのことで心因性多飲は否定的だ。6か月持続していることから中枢性尿崩症が考えやすい。
a 正しい。下垂体腫瘍により両耳側半盲など視野異常がみられる可能性がある。
b 正しい。下垂体腫瘍を頭部MRIで確認する。
c 心因性多飲を疑った際に行う。
d 糖尿病による多飲多尿を疑った際に行う。本患者では尿糖が陰性であり、否定的。
e 甲状腺機能障害を考えた際に行うが、本文から甲状腺異常を疑う節はない。

正答率:77%

テーマ:中枢性尿崩症の検査

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