105D35

15歳の男子。不登校を心配した母親に伴われて来院した。10歳時に急に首を傾けたり、顔をしかめたり、咳払いや「オッ」という声を発作的に発したりするようになった。自分では制御できずに卑猥な言葉も発するようになった。緊張すると顔しかめや発声の発作が増えるため、学校では奇異な目で見られ、いじめられた。2年前から欠席が目立ち始め、1か月前から不登校となった。身体所見に異常を認めない。尿、血液および血液生化学所見に異常を認めない。頭部CTと脳波とに異常を認めない。
治療薬として適切なのはどれか。
L-dopa
炭酸リチウム
パロキセチン
ハロペリドール
メチルフェニデート

解答: d

105D35の解説

15歳男子の不登校。「急に首を傾けたり、顔をしかめたり」というのは運動チック。「『オッ』という声を発作的に発したりするようになった」のは音声チック。Tourette症候群が考えやすい。
a Parkinson病などに有効。
b 躁病などに有効。
c 選択的セロトニン再取り込み阻害薬〈SSRI〉の1つであり、うつ病などに有効。
d 正しい。Tourette症候群の治療薬としてハロペリドールが用いられる。
e ナルコレプシーや注意欠陥多動性障害〈ADHD〉に有効。

正答率:64%

テーマ:Tourette症候群の治療薬

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