105C23

33歳の初産婦。骨盤位のため自宅近くの産科診療所にて妊娠39週で帝王切開を受けた。その後、性器出血が持続したため、術後3時間で搬入された。意識レベルはJCS II-10。マスクで酸素投与（6L/分）されている。呼吸数24/分。臥位で脈拍140/分、整。血圧68/38mmHg。皮膚は蒼白で冷たい。腹部は平坦で、子宮底は臍下2cmに硬く触知する。膣鏡診で子宮口からの新たな出血を認めない。
まず行うべき処置はどれか。
ａ 輸血
ｂ 子宮全摘術
ｃ 子宮動脈塞栓術
ｄ 子宮内容除去術
ｅ 膣内ガーゼ充塡

解答: a

105C23の解説

帝王切開後に性器出血が持続している33歳の初産婦である。意識レベルはJCSII-10と低下し皮膚は冷たく、脈拍140/分、血圧68/38mmHgとショックを呈している。
ａ　正しい。脈拍140/分、血圧68/38mmHgとショック状態であり、まず輸血を行う。
ｂ　腫瘍を示唆する所見はなく、全摘は禁忌に等しい。
ｃ・ｅ　現在は出血しておらず、子宮底の位置からは弛緩出血も否定的であり、早急な止血対応は不要。
ｄ　胞状奇胎を想起させる臨床像はなく、子宮内容除去術は不要である。

正答率：83%

テーマ：帝王切開後出血性ショックの処置

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