105B53

次の文を読み、53~55の問いに答えよ。
1歳6か月の男児。1歳6か月児健康診査のため来院した。
出生・発育歴:在胎38週、頭位分娩にて出生した。出生時の身長48.0cm、体重2,750g、頭囲33cm。Apgarスコア8点(1分)。頸定4か月、お坐り8か月、つたい歩き1歳、歩行1歳2か月。喃語は発するが、有意語はない。軟飯90gと歯茎で噛める固さの副菜とを1日3回、卵は全卵を1日1個、牛乳を1日1,000mL与えている。調理用油脂類と砂糖をそれぞれ1日12g使用している。
既往歴:8か月時に突発性発疹。1歳2か月時に熱性けいれん。
家族歴:特記すべきことはない。
現 症:意識は清明。身長80.0cm、体重14.0kg、頭囲53cm、胸囲47cm、Kaup指数21.8。大泉門は閉鎖している。眼瞼結膜に貧血を認めない。眼球結膜に黄染を認めない。頸部に小豆大のリンパ節を右に4個触知する。心音と呼吸音とに異常を認めない。腹部は平坦、軟で、右肋骨弓下に肝を1.5cm触知する。筋緊張は正常で、腱反射の亢進を認めない。
この児で異常な所見はどれか。
身長
頭囲
大泉門
肝臓の大きさ
頸部リンパ節

解答: b

105B53の解説

1歳6か月児健康診査のため来院した男児である。連問ではあるが各設問に関連性は無く、それぞれ問われている項目を1つずつ吟味していくと良いであろう。
a 身長80.0cmと平均的である。
b 正しい。頭囲は3歳でも49cmほどであり、1歳6か月で53cmは明らかに異常である。
c 1歳6か月では大泉門は閉鎖している。
d 1歳6か月時点で肝臓は 2cm 程度触れても問題ない。
e 免疫系は一過性に成人の 100 %を超えるため、リンパ節や扁桃の腫大がみられても生理的である。

正答率:75%

テーマ:【長文1/3】1歳6か月児の異常所見

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