105B43

新しく発売された抗菌薬Aの肺炎に対する治療効果を調べるために、新たに入院する肺炎患者を対象として、抗菌薬Aを投与した群(A群)と既存の抗菌薬Bを投与した群(B群)とに割り付けて、治療効果を入院期間で比較検討した。得られた結果を表に示す。
A群 B群 P値
対象者数 198人 201人
入院期間(平均) 8.1日 9.6日 0.036
この結果の解釈について正しいのはどれか。
A群はB群に比べて入院期間が平均で3.6%短い。
A群の入院期間の平均値の誤差は3.6%以内である。
A群の方がB群よりも入院期間が短くなる確率は3.6%である。
A群の96.4%の患者は入院期間がB群の平均入院期間よりも短い。
A群とB群とで入院期間に差がないのに、誤って差があるとする確率は3.6%である。

解答: e

105B43の解説

新発売の抗菌薬Aに対し、治療効果について研究された結果を解釈する問題である。
a~d P値の解釈を誤ってとらえてしまっている。
e 表現的にこの選択肢はtype1 errorをきたす可能性について言及しており、厳格なP値の解釈とは言えなそうだが、そんなところに噛み付いても仕方がない。a〜dは明らかに異なる選択肢であり、eを正答として選ぶしか無い。本選択肢を厳密に修正するならば「A群とB群とで入院期間に差がないと仮定した場合に、いま見られているA群とB群との入院期間の差が発生する確率は3.6%である」となる。

正答率:90%

テーマ:p値の解釈

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