105A40

4か月の男児。健康診査で左股関節の開排制限を指摘され来院した。初診時の下肢の写真を別に示す。
対応として適切でないのはどれか。
家族歴と成長歴とを聴取する。
超音波検査を行う。
徒手整復後にギプス固定を行う。
リーメンビューゲル装具による治療を行う。
将来、変形性関節症になる可能性を両親に説明する。

解答: c

105A40の解説

写真では、右に比べて左股関節に皮膚溝が多く開排制限があると考えられる。発育性股関節形成不全〈先天性股関節脱臼〉であり、適切な治療を行う必要がある。
a 抱き方など適切な育児ができていないときたしやすい。
b 脱臼をエコーで描出することができる。
c 誤り。dで示される装具を用いる。
d 無理のない範囲での徒手整復を行い、Riemenbugel装具を装着する。新生児〜3か月くらいまでは抱き方や寝かせ方などの指導が有効であり、1歳以上ではoverheal牽引が必要である。年齢によって治療法が少々異なるため注意。
e 成長後、変形性関節症をきたしやすいことが知られる。

正答率:75%

テーマ:発育性股関節形成不全〈先天性股関節脱臼〉への対応

フォーラムへ投稿

関連トピック

なし