105I74

51歳の男性。息切れを主訴に来院した。3か月前から階段昇降時の息切れを自覚し、徐々に増悪してきたという。父方の家系に心疾患が多い。意識は清明。身長172cm、体重62kg。呼吸数24/分。脈拍84/分、整。血圧104/64mmHg。III音を聴取する。呼吸音に異常を認めない。心エコー図(A、B、C)を別に示す。
治療薬として適切なのはどれか。2つ選べ
硝酸薬
α遮断薬
β遮断薬
カルシウム拮抗薬
アンジオテンシンII受容体拮抗薬

解答: c,e

105I74の解説

労作時息切れを主訴とする51歳男性。III音を聴取することから心不全を発症していることが考えられる。心エコー図(A、B)では著明は左室拡大とMモード(C)では左室駆出率が著しく低下していることがわかる。心疾患の家族歴も有しており、拡張型心筋症を疑う。
a 硝酸薬は血圧が高い(CS1)心不全の場合や虚血性心疾患の際に血管拡張作用をねらって投与する。本疾患では必要ない。
b 高血圧症や前立腺肥大症の際の治療薬。
c 正しい。心筋の興奮や脈拍を抑えることで心臓を保護し予後改善効果が見込める。
d 高血圧症に対する治療薬である。
e 正しい。心保護効果があり、低心機能例では予後改善効果が見込める。

正答率:78%

テーマ:拡張型心筋症〈DCM〉の治療薬

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