105E40

32歳の1回経産婦。妊娠37週。発熱と呼吸器症状とを主訴に来院した。1日前から全身倦怠感を自覚していた。前夜就寝前には、体温は36.8℃であった。本日朝、全身倦怠感の増悪とともに、咳と熱感とを自覚した。3歳の長女がインフルエンザと診断されている。意識は清明。体温38.4℃。脈拍92/分、整。血圧102/68mmHg。インフルエンザウイルス迅速抗原検査でA型陽性であった。
対応として適切なのはどれか。
入院隔離
緊急帝王切開
抗インフルエンザ薬投与
インフルエンザワクチン接種
非ステロイド性抗炎症薬〈NSAID〉投与

解答: c

105E40の解説

妊婦がインフルエンザに罹患した場合の対応を問うている。
a・b 全身状態は良好であるため入院隔離や緊急帝王切開の必要はなく、通常通りの対応をする。ただし、妊婦は免疫力が低下しており重症化しやすい。その場合は入院を検討するし、胎児の異常が伺われれば帝王切開が必要となる。また、高熱は切迫早産のリスクを高めるため、正期産でない場合は注意を要する。
c 正しい。抗インフルエンザ薬投与を行う。
d インフルエンザに罹患している患者に予防のためのワクチン接種を行っても意味がない。
e 非ステロイド性抗炎症薬〈NSAID〉は動脈管を閉鎖させるため禁忌である。高熱など症状が強いときで止む無く解熱鎮痛薬を処方したい際はアセトアミノフェンを選択する。

正答率:85%

テーマ:インフルエンザ陽性の妊婦への対応

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