104I41

57歳の女性。意識障害のため搬入された。3日前に37℃台の発熱があり、頭重感を自覚していた。昨日、左片麻痺が出現し、本日意識障害が出現した。体温39.4℃。頭部MRIの造影拡散強調像(A)とT1強調像(B)とを別に示す。
診断はどれか。
髄膜炎
脳膿瘍
日本脳炎
単純ヘルペス脳炎
Creutzfeldt-Jakob病

解答: b

104I41の解説

中年女性の意識障害と発熱。Aでは拡散強調での高信号域を、Bでは同部位のring enhancementをみる。脳膿瘍が最も考えやすい。
a 髄膜炎では髄膜に沿った高信号域をみる。
b 正しい。上記の通り。
c 我が国ではワクチン摂取が普及しており、年間の発症件数が10例程度とかなり少ない。また、発症時は広範な脳障害がみられるため、本症例のように限局した高信号域を呈することはない。
d 単純ヘルペス脳炎は側頭葉に好発する。
e Creutzfeldt-Jakob病では大脳皮質に沿った広範な高信号域をみる。

正答率:95%

テーマ:脳膿瘍の診断

フォーラムへ投稿

関連トピック

なし