104G61

次の文を読み、61~63の問いに答えよ。
43歳の男性。嗄声と息苦しさとを主訴に搬入された。
現病歴:庭で草花の手入れをしていて指を蜂に刺された。数分後口渇感に続いて嗄声を生じ、息苦しさを感じた。一緒にいた家族が救急車を要請した。
既往歴:以前、蜂に刺されたことがあったが、治療を要するほどではなかった。アレルギー歴に特記すべきことはない。
家族歴:特記すべきことはない。
現 症:意識は清明。身長172cm、体重60kg。呼吸数24/分。脈拍112/分、整。血圧90/58 mmHg。顔面は浮腫状である。心音に異常を認めない。呼気時に喘鳴を聴取する。四肢は温かい。
検査所見:動脈血ガス分析(自発呼吸、room air):pH 7.50、PaO2 78 Torr、PaCO2 30 Torr、HCO3- 20 mEq/L。
この患者の訴えで病態の重症化を示唆するのはどれか。
「鼻がむずむずしてきました」
「水を飲みたくなってきました」
「目の前が暗くなってきました」
「声が響くようになってきました」
「刺された部分の痛みが強くなってきました」

解答: c

104G61の解説

嗄声と息苦しさとを主訴とする43歳男性。蜂に刺された数分後より息苦しさを感じ、血圧90/58 mmHgと低く、アナフィラキシーショックと診断する。
a 重症でなくとも鼻汁は出現する。
b 口渇感を感じることがあるが、重症化は示唆しない。
c 正しい。眼前暗黒感は血圧低下によるものと考えられ、重症化を示唆する。
d アナフィラキシーの呼吸症状として喘鳴をみるが、重傷化を示唆するわけではない。
e 刺傷部に疼痛を自覚することがあるが、重症化とは関連しない。

正答率:85%

テーマ:【長文1/3】アナフィラキシーショックの症状

フォーラムへ投稿

関連トピック

なし