104G44

45歳の男性。意識障害のため搬入された。職場の同僚によると、昼食中に突然、激しい頭痛を訴えた後、意識が低下したという。搬入時は傾眠状態で呼びかけによって開眼する程度である。既往歴に特記すべきことはない。家族歴は姉に未破裂脳動脈瘤が指摘されている。
この患者にみられる可能性がある徴候はどれか。2つ選べ
兎眼
除皮質硬直
一側の眼球突出
Brudzinski徴候
一側の散瞳と眼瞼下垂

解答: d,e

104G44の解説

突然、激しい頭痛を訴えた後、意識が低下した中年男性。姉に未破裂脳動脈瘤が指摘されている、とのことでくも膜下出血〈SAH〉が考えやすい。
a 兎眼は顔面神経障害にてみられる。eにあるように、動眼神経麻痺はみられやすいが、特にSAHで顔面神経麻痺がみられやすいわけではない。
b 除皮質硬直がみられるケースでは意識障害が高度となる。呼びかけによっても開眼しないだろう。
c 一側の眼球突出は内頸動脈海綿静脈洞瘻にてみられる。
d 正しい。SAHではBruzdinski徴候など髄膜刺激症状がみられる。
e 正しい。一側の散瞳と眼瞼下垂は動眼神経麻痺を示唆する。SAHでは動眼神経麻痺をきたしやすいという事実は重要だ。

正答率:59%

テーマ:くも膜下出血〈SAH〉の徴候

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