104C26

次の文を読み、26、27の問いに答えよ。
45歳の女性。右膝関節の腫れを主訴に来院した。
現病歴:6か月前から両側の手首や手指の関節が痛みだしたが放置していた。朝起きてから30分間は手足を動かしにくい。2週ほど前から両膝が痛み、特に右膝が腫れてきた。
既往歴:特記すべきことはない。
生活歴:喫煙は10本/日を20年間。飲酒は機会飲酒。
家族歴:母が慢性甲状腺炎〈橋本病〉。従姉がSjögren症候群。
現 症:身長155 cm、体重45 kg。体温36.5 ℃。脈拍72/分、整。血圧132/74 mmHg。左手関節に腫脹と圧痛とがあり、右膝関節に関節液貯留を認める。
検査所見:尿所見:蛋白(-)、糖(-)。血液所見:赤血球317万、Hb 9.5 g/dL、Ht 26 %、白血球11,000、血小板45万。血液生化学所見:総蛋白7.2 g/dL、アルブミン3.7 g/dL、クレアチニン1.0 mg/dL、尿酸6.5 mg/dL、総コレステロール210 mg/dL、トリグリセリド105 mg/dL、AST 27 U/L、ALT 30 U/L、アミラーゼ85 U/L(基準37~160)、Na 137 mEq/L、K 3.8 mEq/L、Cl 105 mEq/L、TSH 3.5μU/mL(基準0.2~4.0)、FT3 2.6 pg/mL(基準2.5~4.5)、FT4 0.9 ng/dL(基準0.8~2.2)。免疫学所見:CRP 5.8 mg/dL、リウマトイド因子〈RF〉80 IU/mL(基準20未満)、CH50 55 U/mL(基準30~50)、免疫複合体陰性。
この病態でみられる身体所見はどれか。
指尖潰瘍
甲状腺腫
耳下腺腫
皮下結節
蝶形紅斑

解答: d

104C26の解説

両側性の関節痛、朝のこわばり、リウマトイド因子陽性、といった情報から関節リウマチ〈RA〉の診断は容易。
a 指尖潰瘍は全身性硬化症〈SSc〉などでみられる。
b 甲状腺腫はBasedow病などでみられる。
c 耳下腺腫はIgG4関連疾患などでみられる。
d 正しい。皮下結節はRAでみられる。
e 蝶形紅斑は全身性エリテマトーデス〈SLE〉でみられる。

正答率:95%

テーマ:【長文1/2】関節リウマチ〈RA〉の身体所見

フォーラムへ投稿

関連トピック