104C25

62歳の男性。呼吸困難を主訴に来院した。1か月前に呼吸困難が出現し、増強してきた。喫煙は30本/日を40年間。体温36.4℃。呼吸数28/分。脈拍104/分、整。血圧132/86 mmHg。心音に異常を認めない。呼吸時に胸郭の動きに左右差を認める。左胸部の打診は濁音を呈し、聴診では左肺の呼吸音が減弱している。
考えられるのはどれか。
気胸
肺炎
肺気腫
無気肺
肺塞栓

解答: d

104C25の解説

呼吸困難を主訴とする62歳男性。1か月前に呼吸困難が出現し、増強してきた。左胸部で打診は濁音であり、聴診では呼吸音が減弱しているため、無気肺を最も考える。喫煙歴を有することから扁平上皮癌に伴う閉塞性無気肺を呈している可能性を念頭に置く必要がある。
a 気胸であれば打診で鼓音となる。
b 発熱は無く、1か月前からの症状であることから、肺炎の可能性は低い。
c 喫煙歴があり肺気腫も鑑別に挙がるが、両側性に呼吸音減弱を認めるはず。
d 正しい。上述の通り。
e 肺塞栓では胸痛や頻呼吸を認める。

正答率:84%

テーマ:無気肺の診断

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