104A27

8歳の女児。学校のプールで泳いでいるときに突然意識を消失した。以前にも同様の出来事があった。父親が34歳で突然死しているが詳細は不明である。身体所見に異常を認めない。脳波、頭部CTおよび胸部エックス線写真に異常を認めない。脈拍64/分、整。血圧108/68 mmHg。心電図(①~⑤)を別に示す。
この患児の意識消失発作時の心電図として考えられるのはどれか。

解答: e

104A27の解説

a ①は心房細動である。通常意識消失はきたさない。
b ②はRR間隔が目盛り2個分程度しかなく、洞性頻脈を呈している。QTが延長しており、おそらく非発作時の心電図波形であろう。
c ③は心拍数40/分程度の洞性徐脈である。失神はきたさない。
d ④はWenchebach型2度房室ブロックである。失神はきたさない。
e 正しい。⑤は多型性心室頻拍(Torsarde de Pointes)であり、QT延長症候群に続発したものと考えられる。

正答率:84%

テーマ:QT延長症候群の心電図所見

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