104I79

63歳の男性。意識障害のため搬入された。10年前から下腿浮腫を認める。意識は混濁。腹部造影CTを別に示す。
意識障害の原因として最も考えられるのはどれか。
高血糖
高カリウム血症
高アミラーゼ血症
高アンモニア血症
高カルシウム血症
高ナトリウム血症
高ビリルビン血症

解答: d

104I79の解説

腹部造影CTでは脾腫と脾静脈の拡張を認めており、門脈圧亢進症が疑われる。10年は前からの下腿浮腫は肝硬変による低アルブミン血症の症状と考えればつじつまが合う。本症例は肝硬変に伴う肝性昏睡と考えられる。
a 肝硬変により耐糖能異常は認める可能性はあるが、本症例は肝性脳症によるものが強く疑われる。
b 肝硬変で高カリウム血症とはならない。
c 急性膵炎の際に高アミラーゼ血症となる。
d 正しい。高アンモニア血症による意識障害が強く考えられる。
e・f 高カルシウム血症、高ナトリウム血症は肝硬変とは関連がない。
g 肝硬変により高ビリルビン血症となり得るが、黄疸は認めず考えにくい。

正答率:90%

テーマ:肝性脳症の原因

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