104I46

67歳の男性。労作時胸痛の再発を主訴に来院した。10年前に胃潰瘍の既往がある。4か月前に狭心症、高血圧、高尿酸血症および脂質異常症と診断され、経皮的冠動脈ステント留置術を受けた。その後は胸痛が消失し体調が良かったため、自己判断で1週前から処方薬の内服を中断していた。意識は清明。身長168cm、体重68kg。脈拍72/分、整。血圧132/78 mmHg。心尖部でIV音を聴取する。呼吸音に異常を認めない。下肢に浮腫を認めない。
以前服薬していた薬剤の中で、中断が労作時胸痛の再発に最も影響したのはどれか。
アスピリン
スタチン系薬
アロプリノール
プロトンポンプ阻害薬
アンジオテンシン変換酵素阻害薬

解答: a

104I46の解説

狭心症に対してステント留置後に、労作時胸痛を主訴とする67歳男性。1週間前から内服薬を自己中断しており、胸痛が出現した。冠動脈ステント内血栓症を疑う。
a 正しい。ステント留置後はステント内血栓症の予防として抗血小板薬を生涯飲み続ける必要がある。
b 動脈硬化の増悪につながるため必要な内服薬ではあるが、最も影響したのは抗血小板薬と考えられる。
c アロプリノールは高尿酸血症の治療薬である。
d プロトンポンプ阻害薬はアスピリンによる胃潰瘍予防のため内服している。
e アンジオテンシン変換酵素阻害薬や高血圧や狭心症後の心保護として内服している。

正答率:77%

テーマ:労作性狭心症再発の原因

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