104E64

次の文を読み、64~66の問いに答えよ。
56歳の女性。全身けいれんと意識障害のため搬入された。
現病歴:本日起床後、急に頭痛を訴え嘔吐した。1時間くらい横になっていたが頭痛がとれないために、夫がかかりつけ医の往診を依頼した。医師の診察中に突然全身けいれんを起こし意識がなくなったため、救急車を要請した。
既往歴:高血圧、不整脈(心臓ペースメーカー留置)。
生活歴:喫煙歴はない。飲酒歴はない。
家族歴:特記すべきことはない。
現 症:意識レベル:大声で呼びかけると開眼するが、刺激しないとすぐに閉眼する。離握手など簡単な命令には応じるが、言葉は出ない。体温37.5℃。脈拍72/分、整。血圧180/100 mmHg。心音と呼吸音とに異常を認めない。項部硬直を認める。瞳孔不同(右5mm、左3mm)があり、対光反射は右で鈍い。四肢の運動は良好である。
検査所見:尿所見:蛋白(-)、糖(-)。血液所見:赤血球409万、Hb 11.4 g/dL、Ht 36%、白血球12,000、血小板30万。血液生化学所見:血糖226 mg/dL、HbA1c 5.6%、総蛋白7.3 g/dL、アルブミン3.8 g/dL、尿素窒素11 mg/dL、クレアチニン0.5 mg/dL、総コレステロール198 mg/dL、トリグリセリド99 mg/dL、総ビリルビン0.3 mg/dL、AST 18 U/L、ALT 9 U/L、LD 222 U/L(基準176~353)、ALP 183 U/L(基準115~359)、Na 140 mEq/L、K 3.5 mEq/L、Cl 101 mEq/L。頭部単純CTを別に示す。
意識レベルはJapan Coma Scaleでどれか。
I-1
I-3
II-10
II-20
III-100

解答: d

104E64の解説

急激な頭痛と嘔吐。CT画像からはくも膜下出血〈SAH〉と診断される。既往歴の「心臓ペースメーカー留置」は留意しておこう。
a〜e 「大声で呼びかけると開眼するが、刺激しないとすぐに閉眼する」より、JCSはII-20である。ゆえにdが正しい。

正答率:84%

テーマ:【長文1/3】Japan coma scale〈JCS〉の判定(計算問題)

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