104A54

50歳の男性。4日前からの複視を主訴に来院した。2か月前に左耳閉感と左難聴とを自覚したが放置していた。左眼の外転が障害されており、両側頸部に2 cm大の硬い腫瘤を複数触知する。耳鏡検査で左鼓室に滲出液の貯留を認め、聴力検査で左伝音難聴を認める。
次に行う検査はどれか。
眼底検査
聴性脳幹反応
ツベルクリン反応
鼻咽腔内視鏡検査
副鼻腔エックス線撮影

解答: d

104A54の解説

耳鏡所見及び伝音難聴であることから滲出性中耳炎を認める。さらに、複視と外転障害を認め、頸部の硬い腫瘤があることを考えると、悪性腫瘍が疑われる。滲出性中耳炎を起こすのは上咽頭癌である。
a 眼底には異常がないと考えられる。
b 感音難聴で障害部位を調べるために用いる。
c 結核の検査である。
d 正しい。咽頭癌や喉頭癌は内視鏡で直接観察することができる。
e 副鼻腔炎は認められず、あまり意味はない。

正答率:70%

テーマ:上咽頭癌の検査

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