104A44

48歳の男性。動悸、頭痛および発汗を主訴に来院した。1年前の健康診断で高血圧を指摘されたが、放置していた。身長168 cm、体重69 kg。体温36.8 ℃。脈拍88/分、整。血圧168/104 mmHg。血液生化学所見:Na 142 mEq/L、K 4.5 mEq/L、尿中アドレナリン102μg/日(基準1~23)。腹部単純CTで副腎部に4×6cmの腫瘤を認める。
検査として有用なのはどれか。2つ選べ
血清Ca測定
副腎静脈造影
フロセミド負荷試験
デキサメサゾン抑制試験
131I-MIBGシンチグラフィ

解答: a,e

104A44の解説

動悸、頭痛、発汗、高血圧といった交感神経亢進症状を認めている。尿中アドレナリン高値であり、腹部単純CTで副腎部に4×6cmの腫瘤を認めることから褐色細胞腫の診断。
a 正しい。これはトリッキーだ。多発性内分泌腫瘍〈MEN〉のtype IIを想定して、副甲状腺機能亢進症があるのではないかと考えさせる。
b 褐色細胞腫に造影検査は原則的に禁忌。
c フロセミド負荷試験はアルドステロン症の検査。
d デキサメサゾン抑制試験はCushing症候群の検査。
e 正しい。131I-MIBGシンチグラフィにより副腎髄質への集積を認める。

正答率:47%

テーマ:褐色細胞腫の検査

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