103H29

46歳の男性。黒色便と倦怠感とを主訴に来院した。3日前に腹部不快感が出現しタール状の黒色便を排泄した。昨夜も黒色便を排泄し倦怠感も出現した。意識は清明。体温36.7 ℃。脈拍108/分、整。血圧90/70 mmHg。眼瞼結膜に貧血を認める。腹部は平坦、軟。血液検体を採取後、静脈路を確保し輸液を開始した。
まず行うのはどれか。
腹部超音波検査
小腸造影
腹部単純CT
上部消化管内視鏡検査
下部消化管内視鏡検査

解答: d

103H29の解説

黒色便を3日前から認めており、眼瞼結膜は蒼白、ショックバイタルを呈しており、出血性ショックが疑われる。
a 上部消化管出血を疑っており、腹部超音波検査の有用性は低い。
b 黒色便を認めており、小腸出血は考えにくい。
c 上部消化管出血で腹部単純CTの有用性は低い。
d 正しい。緊急内視鏡検査を行い、出血部に対してそのまま止血術を行う。
e 黒色便であることから、上部消化管出血をまず疑う。

正答率:88%

テーマ:上部消化管出血の検査

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