103G57

33歳の1回経産婦。妊娠38週2日に自然陣痛が発来し、3時間後に3,150 gの男児を経腟分娩した。Apgarスコアは9点(1分)、10点(5分)であった。分娩10分後に胎盤が自然娩出し、子宮底は臍上4 cmに触れる。下腹部痛はないが胎盤娩出直後から中等量の出血が持続している。母体脈拍数は84/分で血圧は126/68 mmHgである。母体ヘモグロビン値は9.8 g/dLである。
対応として適切なのはどれか。
硫酸マグネシウム投与
プロスタグランディンF投与
輸血
子宮動脈塞栓術
子宮全摘術

解答: b

103G57の解説

分娩が終了した33歳の1回経産婦である。胎盤娩出後、子宮底は臍上4 cmに触れており、胎盤娩出直後から中等量の出血が持続していることから弛緩出血が疑われる。
a 硫酸マグネシウムは子癇発作時の治療に用い、本例では高血圧もなく考えにくい。
b 正しい。子宮収縮薬であるプロスタグランディンF2α投与は有用である。
c ヘモグロビン値は保たれており、現時点で輸血を急ぐ必要はない。
d 上記対応後も出血が持続し血圧が低下してきた場合に子宮動脈塞栓術も考慮される。
e まずは子宮底輪状マッサージや双手圧迫にて対応すべきであり、子宮全摘術は不要である。

正答率:81%

テーマ:弛緩出血の治療

フォーラムへ投稿

関連トピック

なし