103G55

1歳7か月の女児。1歳6か月児健康診査で両側乳房の腫大を指摘され来院した。在胎40週、正常分娩で出生した。出生時の身長50.9 cm、体重3,150 g。頸定4か月、坐位8か月、独歩15か月。身長78.1 cm、体重10.8 kg。外表奇形を認めない。心音と呼吸音とに異常を認めない。腹部は平坦、軟で、肝・脾を触知しない。乳房の腫大はTanner分類のII期に相当する。陰毛と初経とを認めない。
検査としてまず行うのはどれか。
LHRH試験
頭部単純MRI
腹部超音波検査
乳房エックス線撮影
手根骨エックス線撮影

解答: e

103G55の解説

両側乳房の腫大を指摘されている1歳7か月の女児である。成長や発達に問題はなく、陰毛や初経も認めていない。Tanner分類もII期であり、乳房のみが単独で発育していると考えられ、早発乳房発育症を疑う。
a LHRH試験は負荷試験であり、まず行う検査ではない。
b 成長や発達に問題はなく、頭部単純MRIは不要である。
c 陰毛や初経も認めていないことから、腹部超音波検査にて卵巣や副腎を評価する必要はない。
d 乳房エックス線撮影(マンモグラフィー)は乳がん検診などに行う。
e 正しい。思春期早発症の有無を鑑別すべく、 手エックス線 撮影やホルモン測定を行う。

正答率:75%

テーマ:乳房の腫大をきたした乳児の検査

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