103B44

生後8か月の乳児。嘔吐を主訴に来院した。昨日の午後から夜までに3回嘔吐した。本日は嘔吐はない。水様性下痢を4回認める。水分を欲しがっている。意識は清明。あやすと笑う。体温37.1 ℃。心拍数80/分、整。心音と呼吸音とに異常を認めない。腹部は軽度陥凹し、腸雑音は軽度亢進している。
食事療法として適切なのはどれか。
母乳をやめる。
人工乳を2分の1に薄める。
人工乳に砂糖を5 %添加する。
食塩を添加した粥食とする。
下痢が消失するまで糖水のみとする。

解答: d

103B44の解説

頻回の嘔吐をみとめる生後8か月の乳児である。嘔吐と水様性下痢認めており、感染性腸炎を考える。腹部は軽度陥凹し、腸雑音は軽度亢進していることから脱水を考えるが、意識は清明であやすと笑うことから、程度は軽度であるとわかり、水分を欲しがっていることから経口摂取も可能であろう。
a 軽度の脱水があり水分を皮欲しがっているので、母乳をやめる必要はない。
b・c 8か月であれば人工乳よりも離乳食が優先され、消化器への負担も少ない。
d 正しい。下痢によって失われた電解質を補充するため、食塩を添加した粥食を与える。
e 糖分は消化器への負担が大きく、経口摂取も可能なので糖水のみにする必要はない。

正答率:63%

テーマ:乳児嘔吐下痢症の食事療法

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