103A32

60歳の男性。眼のかすみと下肢のむくみとを主訴に来院した。健康診断で数年前から尿糖陽性を指摘されていたが放置していた。身長170 cm、体重90 kg、腹囲95 cm。血圧158/92 mmHg。両眼底に硝子体出血を認める。尿所見:蛋白3+、糖3+、ケトン体(-)。血液生化学所見:血糖280 mg/dL、HbA1c 9.5 %、尿素窒素22 mg/dL、クレアチニン1.0 mg/dL、尿酸7.4 mg/dL、総コレステロール245 mg/dL、トリグリセリド205 mg/dL。
適切でないのはどれか。
塩分制限
蛋白制限
摂取エネルギー量制限
運動療法
降圧薬投与

解答: d

103A32の解説

糖尿病による網膜症と腎症(→下肢のむくみ)。尿蛋白3+、糖3+、HbA1c 9.5%とコントロールが悪い。
a・e 血圧158/92mmHgと高値であり、塩分制限や降圧薬投与が必要。
b 腎症が存在するため、蛋白制限が必要。
c 身長170cm、体重90kg、腹囲95cmと摂取エネルギー過剰が想定される。制限したい。
d 誤り。網膜症や腎症が顕在化している患者では運動療法は病状を悪化させる恐れがあり、行われない。

正答率:83%

テーマ:増殖性網膜症を合併している糖尿病性腎症患者への対応

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