103E69

12歳の女児。口渇と倦怠感とを主訴に来院した。2週前に咽頭痛があり、39 ℃台の発熱が2日続いた。1週前から口渇と倦怠感とが続いている。身長145cm、体重33kg。体温36.5℃。呼吸数30/分。脈拍104/分、整。血圧108/74mmHg。甲状腺の腫大は認めない。尿所見:蛋白(-)、糖3+、ケトン体3+。血液生化学所見:空腹時血糖394mg/dL、HbA1c 7.2 %、総蛋白6.8g/dL、クレアチニン0.8mg/dL、総コレステロール184mg/dL。
治療方針の決定に有用なのはどれか。2つ選べ
FT4
抗核抗体
血清カリウム値
動脈血ガス分析
経口ブドウ糖負荷試験

解答: c,d

103E69の解説

12歳女児の口渇と倦怠感。前駆する感染があり、尿糖3+、尿ケトン体3+、空腹時血糖394mg/dlとなっている。糖尿病性ケトアシドーシス〈DKA〉だ。
a 甲状腺ホルモンであり、測定の意義に乏しい。
b 膠原病を疑った際に抗核抗体を測定する。
c 正しい。DKAでは高カリウム血症を呈するため、血清カリウム値を確認する。
d 正しい。DKAでは文字通り代謝性アシドーシスを呈するため、動脈血ガス分析も有用。
e これほどの高血糖の患者に経口ブドウ糖負荷試験をしようなどと考える医師はおるまい。火に油を注ぐとはまさにこのこと。禁忌。

正答率:69%

テーマ:糖尿病性ケトアシドーシス〈DKA〉の検査

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