102I76

26歳の男性。腹痛と血便とを主訴に来院した。5日前から左下腹部痛と粘血便とを認めた。1か月前にインド旅行をした。身長170cm、体重68kg。体温36.5℃。脈拍84/分、整。血圧118/62mmHg。眼瞼結膜と眼球結膜とに異常を認めない。腹部全体に軽度の圧痛を認める。筋性防御を認めない。大腸内視鏡写真(S状結腸)(A)と新鮮便の顕微鏡写真(B)とを別に示す。
治療薬として適切なのはどれか。
アンホテリシンB
エリスロマイシン
カナマイシン
ガンシクロビル
メトロニダゾール

解答: e

102I76の解説

26歳男性がインド旅行後に腹痛と粘血便とを主訴に来院した。大腸内視鏡写真では、S状結腸に潰瘍を認め、大腸炎を呈している。また、便の顕微鏡写真ではcystを認めることからアメーバ赤痢を考える。
a アンホテリシンBは真菌感染症の治療薬である。アメーバは原虫である。
b エリスロマイシンはマクロライド系の抗菌薬で、細菌感染症に用いる。
c カナマイシンはアミノグリコシド系の抗菌薬で、細菌感染症に用いる。
d ガンシクロビルは抗ウイルス薬で、サイトメガロウイルスに用いる。
e 正しい。メトロニダゾールはアメーバ原虫の他に偽膜性腸炎でも使用される。

正答率:95%

テーマ:アメーバ赤痢の治療薬

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