102I60

19歳の女性。意識混濁のため搬入された。2か月前から体重減少に気付いていた。1年前の健康診断で異常はなかったが、2週前の健康診断の結果は空腹時血糖256mg/dLであった。今朝から意識がもうろうとしてきた。意識レベルはJCSII-20。身長161cm、体重40kg。呼吸数22/分。脈拍112/分、整。血圧122/88mmHg。
身体所見で認められる可能性の高いのはどれか。
眼底出血
眼球突出
下腿浮腫
うぶ毛密生
Kussmaul呼吸

解答: e

102I60の解説

若年女性の意識混濁。体重減少、高血糖、の2情報から導き出されるのは糖尿病性ケトアシドーシス〈DKA〉など高血糖性の昏睡である。
a 眼底出血は糖尿病網膜症が進展した際にみられる。1年前の健康診断で異常がないため、本患者でここまで進展しているとは考えにくい。
b 眼球突出はBasedow病でみる。体重減少、耐糖能異常はともに呈する可能性があるが、Basedow病単独で意識混濁となる可能性は低い。
c 下腿浮腫は心不全や腎不全でみる。
d うぶ毛密生は神経性食思不振症でみる。体重減少は合致するが、むしろその場合は低血糖となる。
e 正しい。DKAにみられる呼吸である。

正答率:80%

テーマ:糖尿病性ケトアシドーシス〈DKA〉の身体所見

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