102H33

次の文を読み、33、34の問いに答えよ。
42歳の男性。腹痛と嘔吐とを主訴に来院した。
現病歴:3日前から間欠的に腹痛が出現し、嘔吐を繰り返した。昨日から腹痛は持続的となり、今朝から38℃台の発熱を認める。3日前から排ガスと排便とがない。
既往歴:28歳時に胆嚢摘出術を受けた。
現 症:身長172cm、体重65kg。体温38.4℃。脈拍124/分、整。血圧96/62mmHg。眼瞼結膜と眼球結膜とに異常を認めない。
検査所見:尿所見:蛋白(-)、糖(-)、潜血(-)。血液所見:赤沈80mm/1時間、赤血球520万、Hb16.5g/dL、白血球18,000、血小板34万。血液生化学所見:総蛋白6.8g/dL、アルブミン3.5g/dL、AST45U/L、ALT50U/L。CRP18.0mg/dL。腹部エックス線単純写真立位像を別に示す。
腹部所見でみられるのはどれか。
波動
鼓音
血管雑音
腹壁静脈怒張
表在リンパ節腫脹

解答: b

102H33の解説

腹部エックス線単純写真立位像では、niveau像を認める。ケルクリング皺襞を認めるため小腸閉塞が疑われる。
a 波動は肝硬変による腹水貯留時に認める。
b 正しい。イレウスにより鼓音を認める。
c 血管狭窄病変時に認める。
d 肝硬変に伴う門脈圧亢進時に認める。
e 炎症性変化やリンパ節転移時に認め、イレウスでは認めない。

正答率:81%

テーマ:【長文1/2】腸閉塞(イレウス)の診察所見

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