102G57

68歳の女性。右片麻痺と言語障害とが突然出現したため3日前に搬入された。左中大脳動脈領域の脳梗塞と診断された。意識は清明。体温36.4℃。脈拍80/分、不整。血圧180/100mmHg。心電図モニター上、心房細動を認める。右上下肢は弛緩性で随意運動は不能。呼びかけに対し理解は可能だが、発話は困難である。嚥下反射は遅延を認める。尿意ははっきりせず、膀胱カテーテルが留置されている。
この時点で開始するのはどれか。2つ選べ
経口摂取
立位訓練
関節可動域訓練
段階的坐位訓練
ポータブルトイレでの排尿訓練

解答: c,d

102G57の解説

左中大脳動脈領域の脳梗塞という診断はすでについている。脳梗塞発症4日目の段階で何を行うべきかを問う、実戦的な問題。
a 嚥下反射は遅延を認めており、経口摂取は困難。
b 右上下肢は弛緩性で随意運動は不能であることから、立位訓練は早計。
c 正しい。関節可動域訓練により拘縮を予防する。
d 正しい。bの立位はイキナリ感があるも、段階的坐位訓練であれば現実的。
e 尿意ははっきりせず、膀胱カテーテルが留置されている。ポータブルトイレでの排尿訓練は現実的でない。

正答率:80%

テーマ:脳梗塞に対するリハビリテーション

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