102D45

6歳の女児。顔色不良を主訴に来院した。眼球結膜に黄染を認める。胸骨右縁第3肋間に1/6度の収縮期雑音を認める。右肋骨弓下に肝を1.5cm、左肋骨弓下に脾を3cm触知する。血液所見:赤血球275万、Hb 8.3g/dL、Ht 25%、網赤血球16%、白血球9,400、血小板35万。血液生化学所見:総ビリルビン4.7mg/dL、直接ビリルビン0.7mg/dL、ハプトグロビン0mg/dL(基準19~170)、AST 34U/L、ALT 18U/L、LD 643U/L(基準286~606)、Fe 97μg/dL、UIBC 178μg/dL(基準190~280)。直接Coombs試験陰性。末梢血塗抹May-Giemsa染色標本を別に示す。
診断はどれか。
鉄欠乏性貧血
巨赤芽球性貧血
遺伝性球状赤血球症
再生不良性貧血
急性リンパ性白血病

解答: c

102D45の解説

6歳女児の黄疸と貧血。脾腫があり、網赤血球が増加し、画像にて球状赤血球を認めていることから遺伝性球状赤血球症〈HS〉の診断。ハプトグロビン0mg/dLも溶血で説明がつく。MCVは250÷275≒91と正球性。
a 鉄欠乏性貧血は小球性貧血となる。また、鉄が低値を示す。
b 巨赤芽球性貧血は大球性貧血となる。
c 正しい。上記の通り。
d 再生不良性貧血では汎血球減少をみる。
e 急性リンパ性白血病では血小板が低下する。

正答率:80%

テーマ:遺伝性球状赤血球症〈HS〉の診断

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