102D34

57歳の男性。倦怠感を主訴に来院した。3日前から倦怠感があり、食欲も低下している。尿の濃染にも気付いていた。3年前から毎年健康診断を受けているが、肝機能の異常を指摘されたことはなかった。海外渡航歴はない。血液生化学所見:AST 1,140U/L、ALT 1,580U/L、ALP 382U/L(基準260以下)、γ-GTP 67U/L(基準8~50)。免疫学所見:IgM型HA抗体陰性、HBs抗原陰性、IgM型HBc抗体陰性、HCV抗体陰性、HCV-RNA陰性、抗核抗体陰性、抗ミトコンドリア抗体陰性。
確認すべきことは何か。2つ選べ
生貝の摂食
生肉の摂食
刺青の経験
健康食品の摂取
配偶者以外との性交渉

解答: b,d

102D34の解説

3日前から倦怠感があり、AST、ALTの高度上昇を認めており、急性肝炎が疑われる。
a 生貝の摂取によりA型肝炎を発症しうるが、IgM型HA抗体陰性であり否定的。
b 正しい。生肉の摂取によりE型肝炎を発症しうる。
c C型肝炎の発症に関連するが、HCV抗体陰性、HCV-RNA陰性であり否定的。
d 正しい。健康食品の摂取により肝障害を起こしうる。
e 配偶者以外との性交渉によりB型肝炎に罹患した可能性があるが、HBs抗原陰性、IgM型HBc抗体陰性であり否定的。

正答率:62%

テーマ:急性肝障害の鑑別

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