102D33

18歳の男子。下痢と粘血便とを主訴に来院した。3か月前から下痢と左下腹部痛とを認めた。7日前から5~6行/日の粘血便を認めた。海外渡航歴はない。身長168cm、体重52kg。体温37.8℃。脈拍84/分、整。血圧118/62mmHg。眼瞼結膜に貧血を認める。腹部全体に圧痛を認める。筋性防御を認めない。大腸内視鏡写真(直腸)を別に示す。
考えられるのはどれか。
感染性腸炎
薬物性腸炎
大腸憩室炎
虚血性大腸炎
潰瘍性大腸炎

解答: e

102D33の解説

内視鏡写真では、粘膜の浮腫や発赤、血管透見性の消失を認めている。現病歴から若年男性で7日前から粘血便、発熱を認めており、潰瘍性大腸炎が最も疑われる。
a 嘔吐は無く、また海外渡航歴もないことから可能性は低い。
b 薬剤を使用している記載がないため誤り。
c 内視鏡所見で憩室は見当たらず否定的。
d 虚血性腸炎では鮮血便であることが多く、3か月前からと慢性的に腹痛を認めており、臨床像が合致しない。
e 正しい。確定診断をしたのち、寛解導入療法を行う。

正答率:82%

テーマ:潰瘍性大腸炎〈UC〉の診断

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