102C19

20歳の女性。首の痛みを主訴に来院した。3日前から左側頸部に持続的な痛みを感じるようになった。体温36.8℃。脈拍76/分、整。左頸部に径1cmのリンパ節を2個触知し、いずれも表面平滑、弾性軟で、可動性と圧痛とがある。甲状腺は触知しない。左後頭部の髪の生え際に径1.5cmの発赤と腫脹とがみられ、毛包に分泌物が付着している。口腔内に異常はない。腋窩と鼠径部とにリンパ節を触知しない。心音と呼吸音とに異常を認めない。肝・脾を触知しない。
頸部リンパ節腫脹の原因として最も考えられるのはどれか。
アレルギー性
ウイルス性
化膿性
結核性
腫瘍性

解答: c

102C19の解説

20歳女性が左頸部リンパ節の腫脹と疼痛を主訴に来院した。局所的なリンパ節腫脹や、生え際の発赤と腫脹といった炎症所見から感染性を疑う。また、分泌物も伴うことから化膿性(細菌感染)を考える。
a アレルギー性では痒みなど随伴症状をみることが多い。
b ウイルス性では全身性に広がりをもつリンパ節腫脹がみられることが多い。
c 正しい。「分泌物が付着」という記載からは上記のように化膿性が最も考えやすい。
d 結核性ではリンパ節腫脹部に圧痛がない。
e 腫瘍性では表面不整で硬いリンパ節を触れる。

正答率:67%

テーマ:化膿性頸部リンパ節腫脹の診断

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