102C18

28歳の女性。全身倦怠感と黄疸とを主訴に来院した。幼少時から何度か顔色不良を指摘されたことがあった。兄が貧血と言われたことがある。眼瞼結膜は貧血様で、眼球結膜に黄染を認める。第3肋間胸骨左縁に2/6度の収縮期雑音を聴取する。左肋骨弓下に脾の先端を触れる。血液所見:赤血球262万、Hb 8.2g/dL、Ht 25%、網赤血球7.4%、白血球4,600、血小板17万。血液生化学所見:総蛋白7.2g/dL、アルブミン4.6g/dL、尿素窒素12.0mg/dL、クレアチニン0.8mg/dL、総コレステロール185mg/dL、総ビリルビン3.8mg/dL、直接ビリルビン0.8mg/dL、AST 78U/L、ALT 35U/L、LD 684U/L(基準176~353)、ALP 220U/L(基準260以下)。
黄疸の原因として考えられるのはどれか。
溶血
肝炎
弁膜症
胆道閉塞
体質性黄疸

解答: a

102C18の解説

若年女性の全身倦怠感と黄疸。幼少時からのエピソードで、家族歴と脾腫とがあり、網赤血球が増加していることから遺伝性球状赤血球症〈HS〉が考えやすい。
a 正しい。溶血性貧血が考えやすい。
b 肝炎であればALTも上昇する。
c 弁膜症であれば黄疸はみない。
d 胆道閉塞であれば貧血はみない。
e 体質性黄疸であれば貧血はみない。

正答率:94%

テーマ:溶血による黄疸の診断

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