102B42

29歳の女性。不安と不眠とを主訴に来院した。2年前に結婚した。それまで優しく見えた夫は家庭内ではちょっとしたことで激昂し、しばしば殴られ体中があざだらけになった。とうとう耐え切れず、半年前から別居している。しかし、別居後も別居前の生活を思い出して寝付けず、酒と睡眠薬とに頼るようになった。最近、夫が自分の職場に出入りする可能性が生じた。それを知って以来、体重が激減し、睡眠薬の量が増えてきた。電話の音にびくっとし、仕事に出る気力もなくなった。入院を希望している。
入院治療にあたり考慮すべき法律はどれか。2つ選べ
生活保護法
労働安全衛生法
麻薬及び向精神薬取締法
精神保健及び精神障害者福祉に関する法律〈精神保健福祉法〉
配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護に関する法律〈DV法〉

解答: d,e

102B42の解説

不安と不眠とを訴える29歳の女性。夫による家庭内暴力を受けており、夫が自分の職場に出入りする可能性が生じて以来、体重が激減し、睡眠薬の量が増えてきた。入院を希望しており、治療にあたり考慮すべき法律について問われている。
a 現在就職しており、生活保護法は適応とならない。
b 労働に関する問題は発生しておらず、不適。
c 睡眠薬は、麻薬及び向精神薬取締法では規定されていない。
d 正しい。精神保健及び精神障害者福祉に関する法律〈精神保健福祉法〉は、精神保健と精神障害者福祉について定める法律であり、入院形態などについて規定されている。
e 正しい。家庭内虐待を受けており、配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護に関する法律〈DV法〉が適応となる。

正答率:89%

テーマ:家庭内暴力の入院治療にあたり考慮すべき法律

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