102A38

65歳の女性。前日からの右眼の眼脂、流涙および結膜充血を主訴に来院した。同居している7歳の孫に約1週前から同様の症状があった。羞明がある。右耳前リンパ節の腫脹と圧痛とを認める。前眼部写真を別に示す。
この疾患で正しいのはどれか。
飛沫感染する。
片眼のみの発症が多い。
発症後3、4日で自然治癒する。
病原体はヘルペスウイルスである。
特異的療法はない。

解答: e

102A38の解説

眼脂と流涙、激しい結膜充血を認め、sick contactもある。さらに耳前リンパ節の腫脹を認めており、アデノウイルスによる流行性角結膜炎の典型所見である。
a 接触感染である。手洗いを励行する。
b 患眼を触った手やタオルで健眼に触れてしまうと容易に感染する。
c 最終的には自然治癒だが、1週ほどかかるケースが多い。
d アデノウイルスである。
e 正しい。ウイルス感染症なので有効な薬剤はない。充血や炎症に対してステロイド点眼を行い、最近の混合感染を予防する意味で抗菌薬点眼を行う。

正答率:81%

テーマ:ウイルス性結膜炎の病態

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