102H27

23歳の女性。喘鳴と息切れとを主訴に来院した。1年半前から風邪をひくと喘鳴と息切れとが出現し、風邪が治るといつも消失していた。1週前にも同じ症状が出現し、息切れがこれまでで最も強かったが、週末を挟んで症状が軽減してから受診した。身長154cm、体重46kg。体温36.5℃。呼吸数16/分。脈拍80/分、整。血圧112/64mmHg。心音と呼吸音とに異常を認めない。動脈血ガス分析(自発呼吸、room air):pH 7.41、PaO2 86Torr、PaCO2 39Torr。
考えられるのはどれか。
急性気管支炎
気管支喘息
気管支拡張症
胸膜炎
肺結核

解答: b

102H27の解説

喘鳴と息切れとを主訴とする23歳女性。1年半前から風邪をひくと喘鳴と息切れを伴うという。1週前にも症状が出現し、週末をはさんで症状が軽減している。来院時は心音と呼吸音とに異常を認めず、動脈血ガスは正常値である。感冒により増悪する気管支喘息と考えられる。
a 風邪が治るといつも喘鳴と息切れが消失しているため、合致しない。
b 正しい。可逆性である気管支喘息の臨床経過として矛盾しない。
c 気管支拡張症では血痰が出現するはず。
d 胸膜炎では呼吸音で胸膜摩擦音を聴取し、また胸痛を認めるはず。
e 肺結核では経過観察で症状が軽快することはない。また咳嗽や血痰をみる。

正答率:76%

テーマ:気管支喘息の診断

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