102D60

40歳の女性。以前から過多月経があり、人間ドックで小球性低色素性貧血を指摘され来院した。便潜血反応陰性。子宮頸部細胞診クラスII。骨盤部単純MRIのT2強調矢状断像を別に示す。
薬物療法として適切なのはどれか。
エストロゲン
GnRHアゴニスト
メトトレキサート
ブロモクリプチン
プロスタグランジン

解答: b

102D60の解説

以前から過多月経がある40歳の女性である。骨盤部単純MRIのT2強調矢状断像では筋層内に腫瘍をみとめ、子宮筋腫の診断となる。なお、現在はベセスダシステムが採用されており、「子宮頸部細胞診クラスII」のような評価はしない傾向にある。
a 子宮筋腫はエストロゲン依存性疾患であり、追加投与はしてはならない。
b 正しい。子宮筋腫はエストロゲン依存性疾患であり、GnRHアゴニストなどでエストロゲン分泌を低下させる。
c メトトレキサートは胞状奇胎などで用いられるが、本例とは臨床像が異なる。
d ブロモクリプチンはドパミン作動薬であるが、子宮筋腫を改善する作用はない。
e プロスタグランジンは子宮収縮薬であり、筋腫に対しては無効である。

正答率:89%

テーマ:子宮筋腫の治療

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