101H33

5歳の男児。昨日から間欠的に続く腹痛を主訴に来院した。一緒に来院した両親と2歳の妹とには腹痛はみられていない。嘔吐はなく、便は昨日から出ていない。食事は摂取できていないが、水分を飲むことはできている。体温36.4℃。
適切なのはどれか。
診察前に浣腸を指示する。
妹は診察室に入れない。
医療面接では病気に関係のない会話を避ける。
腹部から診察を始める。
全身の皮膚をみる。

解答: e

101H33の解説

間欠的に続く腹痛がある5歳の男児である。「幼児の腹痛」から疾患を鑑別していく設問である。
a 便秘はあるが、診察を行ってから必要に応じて施行すべきである。
b 家族内に同症状の者はいなく、嘔吐や脱水もないため感染症は否定的であり、同室で構わない。
c 医療面接ではシステムレビュー目的の他にも、病気に関係のない会話の中で有用な情報が得られることも多く、努めて避ける必要はない。
d 疼痛による診察困難などを避けるため、訴えのない部位から診察をすることが望ましい。
e 正しい。年齢からIgA 血管炎〈シェーンライン・ヘノッホ紫斑病〉を鑑別に挙げるべきであり、全身の皮膚をみることは有用である。

正答率:78%

テーマ:腹痛を訴える男児に行う診察

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