101G6

12歳の男児。中学校で友達からいじめられると言って登校しなくなったため、母親に連れられて来院した。身体発達と言語発達とに問題なく、学校の成績も常に上位であった。しかし幼少期から、仲間を作ることができず、一人で活動することが多かった。相手と話す時も、目を見て話さず、感情の表出が乏しく、喜びをともにすることがなかった。その場の雰囲気を読んで発言し行動することが苦手で、学友から「自分勝手なやつ」と思われている。興味が限定的で、世界中のモデルカーを集めており、車の特徴をほとんどすべて記憶している。幻覚・妄想などの異常体験はない。
この疾患でみられるのはどれか。
夜尿
注意欠陥
音声チック
反復的な行動
素行障害への発展

解答: d

101G6の解説

幼少期からのエピソードは自閉症スペクトラム障害〈ASD〉を思わせる。
a 遺尿症を合併することはない。
b 注意欠陥は注意欠如・多動性障害〈ADHD〉でみられる。
c 音声チックはチック障害でみられる。
d 正しい。反復的な行動はASDの特徴的な症候である。
e 行為障害(反社会的な行動をとる、など)への発展はない。

正答率:82%

テーマ:自閉症スペクトラム障害〈ASD〉の症候

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