101G31

8か月の乳児。不機嫌と哺乳不良とを主訴に来院した。数日前から鼻汁があったが機嫌は良好であった。10時間前から急に不機嫌になりミルクを嘔吐するようになった。心音と呼吸音とに異常を認めない。右上腹部に腫瘤を触知する。腹部超音波写真を別に示す。
次に行うのはどれか。
注腸造影
腹部単純CT
抗菌薬の投与
腫瘤の針生検
緊急開腹手術

解答: a

101G31の解説

不機嫌と哺乳不良とがある8か月の乳児である。ミルクを嘔吐するようになり、右上腹部に腫瘤を触知している。腹部超音波写真にてtarget signを認めることから、腸重積の診断となる。
a 正しい。注腸造影にてカニ爪をみとめ、治療も兼ねることができる。
b 腹部単純CTでは有用な所見を得られない。
c 細菌感染の症状はなく、診断なく抗菌薬を投与すべきではない。
d 腫瘤は重積した腸管であり、腸穿孔のリスクが高まるため針生検は行ってはならない。
e ある程度時間が経過すると絞扼性イレウスを呈する可能性が高いため、開腹にて Hutchinson 手技を行うが、発症直後では行わない。

正答率:75%

テーマ:腸重積症を疑う乳児に行う検査

フォーラムへ投稿

関連トピック