101G28

40歳の女性。軽度の全身倦怠感と易疲労感とを主訴に来院した。5年前から1日3合の冷酒を飲むようになった。身長152cm、体重44kg。右肋骨弓下に表面平滑の肝を3cm触知し、圧痛を認めない。血清生化学所見:総ビリルビン1.0mg/dL、AST 80U/L、ALT 50U/L、γ-GTP 580U/L(基準8~50)。肝生検組織H-E染色標本を別に示す。
この疾患で正しいのはどれか。2つ選べ
同一飲酒量では男性の方が罹患しやすい。
飲酒を続けても肝硬変には進展しない。
γ-GTPは禁酒により速やかに改善する。
肝に蓄積しているのは中性脂肪である。
肝の組織学的変化は不可逆性である。

解答: c,d

101G28の解説

飲酒歴がある40歳女性で、全身倦怠感と易疲労感を自覚している。身体診察では肝腫大を認め、血液検査で肝細胞逸脱酵素の軽度上昇及び、γ-GTPの著明な高値を認める。H-E染色標本では脂肪滴を認め、脂肪肝の診断。
a 女性の方が同一飲酒量では罹患しやすい。
b 飲酒を続けることで肝硬変に進展する。
c 正しい。禁酒によりγ-GTPは速やかに改善する。
d 正しい。肝に中性脂肪が蓄積している。
e 肝の組織学的変化は可逆性である。

正答率:86%

テーマ:アルコール性脂肪肝の特徴

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