101A54

36歳の女性。2週前からの微熱と下肢のしびれ感とを主訴に来院した。1年前から喘鳴を伴う呼吸困難発作が出現し、気管支喘息で近医に通院加療中であった。尿蛋白(-)。血液所見:赤血球423万、白血球12,300(分葉核好中球42%、好酸球34%、好塩基球2%、単球4%、リンパ球18%)、血小板26万。IgE 410IU/mL(基準50~300)。MPO-ANCA陽性。
診断はどれか。
Wegener肉芽腫症
結節性多発動脈炎
Goodpasture症候群
アレルギー性肉芽腫性血管炎
アレルギー性気管支肺アスペルギルス症

解答: d

101A54の解説

中年女性の微熱と下肢のしびれ感。気管支喘息の背景があり、好酸球34%、IgE 410IU/mLと増加している。好酸球性多発血管炎性肉芽腫症〈EGPA〉〈アレルギー性肉芽腫性血管炎〉〈Churg-Strauss症候群〉である。MPO-ANCA陽性であることも矛盾しない。
a 多発血管炎性肉芽腫症〈GPA〉〈Wegener肉芽腫〉であればPR3-ANCAが陽性となる。
b 結節性多発動脈炎ではANCAが陽性とならない。
c Goodpasture症候群では抗基底膜抗体が陽性となる。
d 正しい。上記の通り。
e アレルギー性気管支肺アスペルギルス症はI型アレルギーの背景はあるも、ANCA陽性が陽性とならない。

正答率:76%

テーマ:好酸球性多発血管炎性肉芽腫症〈EGPA〉〈アレルギー性肉芽腫性血管炎〉〈Churg-Strauss症候群〉の診断

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