101A50

22歳の女性。原発性無月経を主訴に来院した。身長160cm、体重52kg。陰毛は欠如している。内診で、腟は形成されているものの盲端に終わる。尿所見:蛋白(-)、糖(-)。血液所見:赤血球438万、Hb 13.4g/dL、Ht 36%、白血球7,300、血小板16万。血清生化学所見:FSH 22.0mIU/mL(基準5.2~14.4)、LH 18.8mIU/mL(基準1.8~7.6)、エストラジオール50pg/mL(基準25~75)、テストステロン10.5ng/mL(基準0.3~0.9)。
考えられるのはどれか。
(編注:選択肢dとeは時代の変遷により現存しない疾患名を現在の疾患名に差し替えた)
Turner症候群
Kallmann症候群
Klinefelter症候群
アンドロゲン不応症
Bardet-Biedl症候群

解答: d

101A50の解説

原発性無月経を呈している22歳の女性である。陰毛の欠如があり、腟が盲端で終わっている。FSH、LH、テストステロンが高値であることから、アンドロゲン不応症が最も考えられる。
a 低身長やエストラジオール低値などもなく、Turner症候群は否定的。
b Kallmann症候群では嗅覚異常やLH低値を生じるため、本例とは臨床像が異なる。
c Klinefelter症候群では性腺発育不全によりテストステロン低値となるため、本例では考えにくい。
d 正しい。上記の通り。
e Bardet-Biedl症候群では性腺機能低下は見られるも肥満や網膜色素変性症がみられることがあり、テストステロン高値の説明がつかない。

正答率:67%

テーマ:アンドロゲン不応症の診断

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